ミサについて

イエス・キリストは生涯の終わり、逮捕される直前に弟子達と夕食を共にしました (いわゆる最後の晩餐です)。イエスはその席でパンを取り、「これはわたしの体である」と言い、またぶどう酒について「これはわたしの血」と言われました。キリスト信者は2000年にわたって、キリストの復活を祝うために毎週日曜日に集まり、この「主の晩餐」を行ってきました。これがカトリック教会でミサ(感謝の祭儀)と呼ばれる礼拝集会です。ミサはキリストの生涯、特にその死と復活を思い起こし、キリストをとおして実現した救いの恵みに感謝し、パンとぶどう酒のしるしによってキリスト信者がキリストと一つに結ばれるものです。カトリック信者にとってもっとも大切な秘跡(神の恵みのしるし)です。

 

ミサは次のような構成になっています。

1. 開祭

心を神に向け、日々の生活を反省し、祈りの心を整えます。

 

2. 言葉の典礼

聖書の朗読を中心に、歌・説教・祈りなどが行われます。中心は福音書の朗読で、一年間のサイクルでイエスの生涯のひとこまひとこまを記念していきます。ミサの中で聖書が朗読されるとき、そのことばをきょうわたしたちに向けて語られた神のことば、イエスのことばとして聞き、そのことばに養われていきます。

 

3. 感謝の典礼

パンとぶどう酒の食卓を囲んで「主の晩餐」が行われます。供え物の準備に始まり、キリストの死と復活を記念して、パンとぶどう酒をささげる祈り(奉献文)が唱えられ、最後に、カトリック信者はキリストの体と信じて聖体のパンをいただきます。

 

4. 交わりの儀

感謝の典礼の終わりにカトリック信者は行列をして聖体をいただきに行きます(聖体拝領といいます)。これを「交わりの儀」というのは、神様と人との交わり、ミサに参加しているみなが同じ「聖体」を受けて交わるという意味です。

 

※信者でない方は聖体をいただくことはできませんが、多くの教会では祝福を受けることができます。係の案内に従って列に加わってください。

 

5. 閉祭

キリストに結ばれた者として、日々の生活の中に派遣されていきます。

 

 


日曜日のミサでは、ミサの始まる前や感謝の典礼のはじめに献金を集めます。これは教会の活動や経済的援助を必要としている人を助けるために使われます。強制ではありませんので、ご自由になさってください。

 

その他、分からないことがあれば案内係や周囲の信者におたずねください。