9月14日

十字架称賛(祝日)

 エルサレムではすでに五世紀から、復活聖堂の献堂を記念する九月十三日の翌日に、キリストの十字架を礼拝する習慣があり、これは次第に東方教会全体に広まった。ローマにこの習慣が取り入れられたのは七世紀になってからである。きょうは、キリスト者の救いと勝利の希望であるキリストの十字架を思い起こす祝日である。

(『毎日の読書』より)

 

 第一朗読 民数記21・4b-9

民数記

 

その日、イスラエルの民は旅の21・4b途中で耐えきれなくなって、5神とモーセに逆らって言った。「なぜ、我々をエジプトから導き上ったのですか。荒れ野で死なせるためですか。パンも水もなく、こんな粗末な食物では、気力もうせてしまいます。」6主は炎の蛇を民に向かって送られた。蛇は民をかみ、イスラエルの民の中から多くの死者が出た。7民はモーセのもとに来て言った。「わたしたちは主とあなたを非難して、罪を犯しました。主に祈って、わたしたちから蛇を取り除いてください。」モーセは民のために主に祈った。8主はモーセに言われた。「あなたは炎の蛇を造り、旗竿の先に掲げよ。蛇にかまれた者がそれを見上げれば、命を得る。」9モーセは青銅で一つの蛇を造り、旗竿の先に掲げた。蛇が人をかんでも、その人が青銅の蛇を仰ぐと、命を得た。

 

または、フィリピ2・6-11

使徒パウロのフィリピの教会への手紙

 

イエス・2・6キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、7かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、8へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。9このため、神はキリストを高く上げ、あらゆる名にまさる名をお与えになりました。10こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、11すべての舌が、「イエス・キリストは主である」と公に宣べて、父である神をたたえるのです。

 

答唱詩編 詩編78・1-4、32-35

 

 神のわざを思い起こそう、力ある不思議なわざ。

 

78・1民よ、わたしの教えを聞け。
わたしの語ることばに耳をかたむけよ。
2わたしは口を開いてたとえをかたり、
過去のできごとの神秘を告げ知らせよう。
3耳で聞いて知ったこと、
先祖がわたしたちに伝えたこと、
4神の誉れと力、その行われた不思議なわざを、
わたしは子孫に隠さず、次の世代に語り告げよう。

32それでも、彼らは罪を犯し、
不思議なわざを信じようとしなかった。
33彼らの日々は吹き消され、
そのいのちはにわかに絶えた。
34死が襲い始めると、
彼らは悔い改めて神を捜し求め、
35神がよりどころであることを思い出した、
すべてを越える神があがない主であることを。

 

福音朗読 ヨハネ3・13-17

ヨハネによる福音

 

そのとき、イエスはニコデモに言われた。3・13「天から降って来た者、すなわち人の子のほかには、天に上った者はだれもいない。14そして、モーセが荒れ野で蛇を上げたように、人の子も上げられねばならない。15それは、信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。

16神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。17神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。」

 

 ◇ 聖書本文は(一財)日本聖書協会発行の「新共同訳聖書」を使用しております。